転職面接は事前準備から始めよう
転職活動で書類選考を通過すると、次のステップとして面接が行われることがあります。初めて転職する人の場合、「新卒の面接とは何が違うのか」「何を準備すればいいのか」と迷うこともあるでしょう。
面接では、これまでの仕事や応募理由などについて質問されることがあります。その場ですべてを考えようとすると、自分の経験や考えをうまく整理できないこともあります。
そこで、面接の日程が決まったら、応募先について確認するとともに、自分の職歴や転職理由、志望動機などを振り返っておきましょう。
この記事では、転職面接を控えている人に向けて、面接前に確認しておきたいことや企業研究、自分の経験を整理する方法など、基本的な準備について紹介します。
まずは面接の日時・場所・方法を確認する

面接の案内を受け取ったら、最初に日時や場所、面接方法などの基本情報を確認しましょう。
企業によっては対面ではなく、オンラインで面接を実施する場合もあります。案内内容を確認し、当日に慌てないよう準備しておくことが大切です。
面接日時を確認する
面接の日付と開始時刻を確認し、予定を管理しておきましょう。在職中に転職活動をしている場合は、現在の仕事との予定が重ならないかについても確認します。
企業とのメールなどに面接日時が記載されている場合は、日付だけでなく曜日や開始時間まで確認しておくとよいでしょう。
また、面接までに提出する書類などが案内されている場合は、提出期限についても確認します。
対面面接では会場と移動方法を調べておく
対面で面接が行われる場合は、会場の住所や最寄り駅などを確認しましょう。
企業の本社ではなく、別の事業所や貸会議室などが面接会場として指定される場合もあります。会社名だけで判断せず、案内に記載された場所を確認することが大切です。
公共交通機関を利用する場合は、移動時間も調べておきます。当日の交通状況などによって予定どおりに移動できない可能性も考え、時間に余裕を持った計画を立てておきましょう。
オンライン面接では使用するツールを確認する
オンライン面接の場合は、使用するWeb会議ツールや参加方法などを確認します。
事前にアプリのインストールが必要な場合もあるため、面接直前ではなく早めに確認しておくとよいでしょう。
パソコンやスマートフォンのカメラ、マイク、スピーカーなどが利用できるかについても事前に確認します。インターネット接続の状態や、周囲の音が入りにくい場所かどうかもチェックしておきましょう。
応募した求人情報をもう一度確認する
面接前には、自分が応募した求人情報を改めて読み返してみましょう。
複数の企業へ応募している場合、それぞれの仕事内容や条件が混ざってしまうことがあります。面接を受ける企業について、募集内容を整理しておくことが大切です。
仕事内容を確認する
求人情報に記載されている仕事内容を読み、どのような業務を担当する求人なのか確認します。
職種名が同じでも、企業によって担当する業務の範囲は異なる場合があります。仕事内容を確認し、自分がこれまで経験してきた仕事との共通点や違いを整理してみましょう。
分からない部分がある場合は、面接で確認したいこととしてメモしておく方法もあります。
応募条件や求められている経験を確認する
求人情報に経験や資格などの応募条件が記載されている場合は、その内容も確認します。
自分の職歴の中に関連する経験がある場合は、どのような業務で経験したのか説明できるよう整理しておきましょう。
職務経歴書を提出している場合は、求人情報と職務経歴書を見比べながら確認すると、自分の経験との接点を見つけやすくなります。
企業について基本的な情報を調べる
転職面接の前には、応募した企業について基本的な情報を確認しておきましょう。
求人情報だけでは分からないこともあるため、企業のWebサイトなども確認し、どのような事業を行っているのかを把握しておくと、応募理由を整理するときにも役立ちます。
企業の事業内容を確認する
まずは、企業がどのような商品やサービスを扱っているのか、どのような事業を行っているのかを確認してみましょう。
会社概要だけを見るのではなく、事業紹介やサービス紹介などのページも確認すると、企業の仕事内容をイメージしやすくなる場合があります。
ただし、Webサイトに掲載されている情報だけですべてを理解できるとは限りません。分からないことは面接時に質問できるよう整理しておきましょう。
応募する部署や職種について調べる
企業全体の情報とあわせて、自分が応募する職種についても確認します。
採用ページなどに社員の仕事内容や働き方が掲載されている場合は、求人情報とあわせて確認する方法があります。
その際は、掲載されている一つの事例がすべての社員に当てはまるとは限らない点にも注意しましょう。実際の担当業務や勤務条件について確認したいことがあれば、質問として整理しておくとよいでしょう。
履歴書と職務経歴書を読み返しておく
面接前には、企業へ提出した履歴書や職務経歴書を自分でも読み返しておきましょう。
面接では、提出した書類に記載した職歴や仕事内容などについて確認されることがあります。特に複数の企業へ応募している場合は、どの内容を提出したのか分からなくならないよう管理しておくことが大切です。
これまでの職歴を説明できるよう整理する
勤務してきた会社、担当した仕事内容、自分の役割などを振り返り、簡潔に説明できるよう整理してみましょう。
職務経歴書に詳しく記載していても、面接では内容について追加で質問される場合があります。
文章をそのまま暗記するのではなく、「どのような仕事をしていたのか」「どのような役割だったのか」を自分の言葉で説明できるようにしておくとよいでしょう。
記載した実績や数字を確認する
職務経歴書に売上や担当件数などの数字を記載している場合は、その内容についても確認しておきましょう。
面接で数字について質問されたときに、どの期間の実績なのか、どのような業務によるものなのかなどを説明できるよう整理します。
提出書類に記載した内容と面接での説明に大きな違いが生じないよう、事前に自分の経歴を振り返っておきましょう。
転職理由を自分の言葉で整理しておく

転職面接では、転職を考えた理由について確認されることがあります。面接の場で初めて考えるのではなく、事前に自分の考えを整理しておきましょう。
転職理由は人によって異なります。仕事内容を変えたい、働き方を見直したい、新しい分野に挑戦したいなど、自分が転職を考えるようになった経緯を振り返ってみましょう。
転職を考えたきっかけを書き出す
まずは、人に見せる文章を作ろうとせず、転職を考えたきっかけを自分なりに書き出してみましょう。
「現在の仕事で何を感じているのか」「次の仕事では何を重視したいのか」などを分けて考えると、転職理由を整理しやすくなります。
理由が複数ある場合は、その中でも自分が特に重視しているものは何かを考えてみましょう。転職先を選ぶ基準の整理にもつながります。
前職や現在の勤務先への不満だけにならないよう整理する
転職を考えるきっかけとして、仕事内容や勤務条件、人間関係などへの不満が含まれていることもあるでしょう。
ただし、不満だけを並べると、「次の職場で何を実現したいのか」が分かりにくくなる場合があります。
例えば、現在の仕事で感じている課題を整理したうえで、次の仕事ではどのような働き方や仕事内容を希望しているのかまで考えてみましょう。
実際とは異なる理由を作るのではなく、自分の転職理由を振り返りながら、相手に伝わる形に整理することが大切です。
志望動機は応募先ごとに整理する
面接では、「なぜこの企業へ応募したのか」という志望動機について確認されることがあります。
履歴書に志望動機を書いている場合でも、面接では文章をそのまま読み上げるのではなく、自分の言葉で説明できるよう準備しておきましょう。
「なぜこの仕事なのか」を考える
まずは、募集されている仕事内容のどこに興味を持ったのかを考えてみましょう。
これまで経験してきた仕事との共通点、新しく経験したい業務、今後取り組みたい分野など、求人へ応募した理由を具体的に整理します。
職種名だけを見るのではなく、求人情報に記載されている担当業務まで確認すると、理由を考えやすくなります。
「なぜこの企業なのか」を考える
同じ職種を募集している企業が複数ある場合、「なぜこの企業へ応募したのか」についても整理しておきましょう。
企業の事業内容や取り扱っている商品・サービス、募集されている仕事内容などを確認し、自分が関心を持った部分を考えます。
企業について調べた情報をそのまま並べるだけではなく、その情報のどこに興味を持ったのか、自分の経験や希望とどのようにつながっているのかを整理することがポイントです。
自分の経験との接点を探す
志望動機を考えるときは、応募先についての情報だけでなく、自分がこれまで経験してきた仕事との接点も探してみましょう。
例えば、これまで担当してきた業務と応募先の仕事内容に共通する部分があれば、どのような経験があるのかを具体的に整理します。
未経験職種へ応募する場合は、直接同じ仕事を経験していなくても、顧客対応、パソコン操作、チームでの業務など、関連する経験がないか振り返ってみましょう。
面接で伝える自己紹介を準備する
面接の最初に、自己紹介を求められることがあります。自己紹介では、自分の経歴について相手が把握しやすいよう簡潔に整理することを意識しましょう。
詳しい仕事内容や実績については、その後の質問で確認される場合があります。最初からすべてを説明しようとせず、これまでの経歴の概要を伝えることを考えます。
これまでの経歴を簡潔にまとめる
自己紹介では、現在または直近の仕事や、これまで経験してきた主な職種などを整理してみましょう。
転職経験が複数ある場合も、すべての勤務先について細かく説明するのではなく、自分の職歴の流れが分かるようにまとめる方法があります。
応募する仕事と関連する経験がある場合は、その部分が分かるように整理しておくと、その後の質問にもつなげやすくなります。
自己紹介と自己PRを分けて考える
自己紹介と自己PRは似ていますが、伝える目的を分けて考えると準備しやすくなります。
自己紹介では「これまでどのような仕事をしてきたのか」という経歴の概要を中心に整理し、自己PRでは経験をもとに自分の特徴や活かせそうなことを説明する方法があります。
面接でどちらを求められているのかを確認し、質問に合わせて答えることを意識しましょう。
自己PRは具体的な経験とセットで考える
自己PRを準備するときは、「責任感があります」「コミュニケーションが得意です」といった言葉だけではなく、そのように考える理由となる経験を振り返ってみましょう。
実際の仕事でどのように行動したのかを整理すると、自分の特徴を説明しやすくなります。
仕事で工夫した経験を振り返る
これまでの仕事で、業務を進めるために工夫したことや、周囲と協力して取り組んだことなどを書き出してみましょう。
例えば、作業手順を整理した、顧客からの問い合わせ対応を担当した、新しいスタッフへの説明を行ったなど、日常業務の中にも自己PRを考える材料があります。
特別な成果だけを探すのではなく、自分が仕事で継続して取り組んできたことにも目を向けてみましょう。
応募する仕事との関連を考える
自己PRで伝える経験を選ぶときは、応募先の仕事内容との関連も確認します。
例えば、複数の人との調整が必要な仕事へ応募する場合は、これまで関係者と連携して業務を進めた経験があれば、伝える内容の候補になります。
自分の経験を何でも盛り込むのではなく、応募する仕事でどのように活かせそうかを考えながら整理してみましょう。
面接で聞かれそうな内容を書き出してみる
面接で行われる質問は企業や職種によって異なるため、すべてを事前に予測することはできません。
一方で、自分の経歴や応募理由など、提出した書類をもとに確認されそうな内容については事前に振り返ることができます。
自分の応募書類から質問を考える
履歴書や職務経歴書を読み返し、「この部分について詳しく聞かれたら、どのように説明するか」を考えてみましょう。
担当業務、実績、転職理由、資格など、自分が記載した内容については、自分の言葉で説明できるよう整理しておきます。
特に数字を記載している場合は、どのような期間や条件での数字なのかについても確認しておくとよいでしょう。
回答を丸暗記しすぎない
面接の準備として回答例を文章にしておく方法もありますが、完成した文章を一字一句覚えることだけに集中する必要はありません。
質問のされ方が変わると、暗記した文章では答えにくくなることもあります。
「この質問では何を伝えたいのか」という要点を整理し、自分の経験について自分の言葉で説明できるよう準備しておきましょう。
面接で確認したいことも準備しておく
面接では、応募者から企業へ質問する時間が設けられることがあります。その場で慌てて考えるのではなく、求人情報や企業について調べる中で気になったことを整理しておきましょう。
質問を考えることは、応募先について自分が確認したいことを整理する機会にもなります。転職先を検討するうえで知っておきたい情報がないか考えてみましょう。
仕事内容について確認したいことを整理する
求人情報を読んでも具体的な仕事内容が分からない場合は、面接で確認する内容の候補になります。
例えば、入社後に担当する可能性がある業務、所属する部署の役割、仕事を進める流れなど、求人情報だけでは分からなかったことを整理してみましょう。
ただし、企業のWebサイトや求人情報に記載されている内容もあります。事前に確認できる情報は調べたうえで、それでも分からない部分を質問として整理するとよいでしょう。
働くうえで確認したいことを考える
仕事内容以外にも、自分が転職先を検討するうえで確認したいことがあれば整理しておきましょう。
勤務条件などについて質問する場合は、求人情報や選考時に提示された内容を確認し、すでに説明されていることと重複していないかチェックします。
面接は企業から質問を受けるだけではなく、自分が応募先について理解するための機会でもあります。入社を検討するために必要な情報という視点で考えてみましょう。
対面面接の服装や持ち物を準備する

対面で面接を受ける場合は、当日になって慌てないよう、服装や持ち物を前日までに確認しておきましょう。
応募先から服装や持参物について案内がある場合は、その内容を確認します。
服装は応募先からの案内を確認する
転職面接の服装については、企業や業界、職種などによって考え方が異なる場合があります。
応募先から服装について指定されている場合は、その案内を確認しましょう。特に指定がない場合も、応募する企業や職種などを考慮して準備します。
面接当日に初めて着用するのではなく、事前にサイズや状態などを確認しておくとよいでしょう。
必要な持ち物を確認する
企業から履歴書や職務経歴書などを持参するよう案内されている場合は、忘れないよう準備します。
そのほか、筆記用具や予定を確認できるものなど、自分が面接で必要になるものを整理しておきましょう。
応募先から届いた面接案内をもう一度読み返し、指定された書類や持ち物がないか確認することが大切です。
オンライン面接は事前に環境を確認する
オンライン面接では、対面面接とは異なる準備も必要になります。
面接直前になって「音声が聞こえない」「参加方法が分からない」と慌てないよう、利用する機器や接続方法などを事前に確認しておきましょう。
カメラ・マイク・通信環境を確認する
面接に使用するパソコンやスマートフォンで、カメラとマイクが利用できるか確認します。
可能であれば、実際に使用するWeb会議ツールを開き、映像や音声などを確認しておくとよいでしょう。
通信が不安定になる可能性も考え、利用する場所のインターネット環境についても確認しておきます。
カメラに映る範囲も確認する
オンライン面接では、自分だけでなく背景も画面に映る場合があります。面接前に実際の画面を確認し、必要に応じて周囲を整理しておきましょう。
また、家族の声やスマートフォンの通知音などが入る可能性もあります。面接中に集中しやすい環境を準備できるか確認しておきましょう。
面接当日は案内をもう一度確認する
事前に準備していても、面接当日は緊張することがあります。出発やオンライン接続の前に、面接案内をもう一度確認しましょう。
時間に余裕を持って準備する
対面面接の場合は、交通状況なども考慮して移動時間を確認します。ただし、必要以上に早く企業を訪問することが適切とは限らないため、企業から受付時間などの案内がある場合はその内容を確認しましょう。
オンラインの場合も開始直前に準備するのではなく、機器や接続方法を確認できる時間を確保しておくとよいでしょう。
質問には内容を確認してから答える
面接では、事前に準備していなかった質問を受けることもあります。
準備した回答へ無理に結び付けるのではなく、何を聞かれているのかを確認してから、自分の経験や考えをもとに答えることを意識しましょう。
質問の意味が分からない場合は、自己判断で別の質問として答えるのではなく、確認してから回答する方法もあります。
面接が終わったら内容を振り返っておく
面接が終わった後は、結果を待つだけでなく、質問された内容や自分が答えたことを簡単に振り返っておく方法があります。
複数の企業で選考を受ける場合は、面接ごとの内容を記録しておくと、次の面接準備にも活用できます。
質問された内容をメモしておく
転職理由や志望動機、これまでの仕事内容など、どのような質問を受けたのか覚えている範囲で書き出してみましょう。
答えにくかった質問があった場合は、なぜ答えにくかったのかを振り返り、自分の経験や考えを改めて整理する材料にできます。
応募先について分かったことも整理する
面接では、求人情報だけでは分からなかった仕事内容や企業について説明を受ける場合があります。
面接で確認できた情報をメモし、自分が転職先に求めている条件や希望と照らし合わせてみましょう。
選考が進んだ場合も、給与や勤務時間、勤務地、仕事内容など重要な労働条件については、提示された内容を自分で確認したうえで検討することが大切です。
転職面接は一つずつ準備を進めよう
転職面接の準備では、企業について調べるだけでなく、自分自身の経歴や転職理由、志望動機などを整理することも重要です。
まずは面接日時や場所、実施方法を確認し、求人情報や企業の事業内容を読み返します。そのうえで、提出した履歴書・職務経歴書を確認し、自分の経験を説明できるよう整理してみましょう。
さらに、転職理由、志望動機、自己紹介、自己PRなどについて、伝えたい要点を考えておくと面接に向けた準備を進めやすくなります。
回答を一字一句暗記することだけに集中するのではなく、自分の経験や考えを自分の言葉で説明できる状態を目指して準備してみましょう。
面接当日だけでなく、終了後に質問内容などを振り返ることも、その後の転職活動を整理する材料になります。一つずつ確認しながら、自分のペースで準備を進めていきましょう。

