学習教材を選ぶ前に目的を整理しよう
書店やオンラインショップには、さまざまな参考書や問題集があります。選択肢が多いため、「どの教材を選べばいいのか分からない」と迷うこともあるでしょう。
学習教材を選ぶときは、人気やページ数だけで判断するのではなく、何のために使う教材なのかを最初に整理することが大切です。
授業内容を理解するために使うのか、苦手な単元を復習するのか、問題演習を増やしたいのかによって、選びたい教材の特徴は変わります。
この記事では、参考書や問題集を選ぶときに確認したい基本的なポイントを紹介します。
参考書と問題集の違いを確認しよう

学習教材を探すときは、まず参考書と問題集の役割の違いを整理しておきましょう。
教材によって構成は異なりますが、参考書は学習内容の説明、問題集は問題演習を中心としているものが多くあります。
参考書は内容を理解するときに活用する
参考書には、教科の基本的な内容や考え方、例題などが掲載されています。
学校の授業で分からなかった部分を確認したり、以前学習した内容を振り返ったりするときに活用できます。
文章による説明が中心のものだけでなく、図やイラストを使って解説しているものなど、教材によって構成はさまざまです。
子どもが一人で読むことを想定する場合は、実際にページを開き、説明を理解しやすいか確認してみましょう。
問題集は問題を解く練習に活用する
問題集は、学習した内容について実際に問題を解きながら確認するための教材です。
基本的な問題を中心に掲載しているものから、複数の単元を組み合わせた問題を扱うものまで、難易度や構成には違いがあります。
問題数が多い教材が適しているとは限りません。現在の理解度や家庭学習に使える時間などを考え、取り組めそうな量か確認することも大切です。
チェックポイント1:学習する目的に合っているか
参考書や問題集を選ぶときに、最初に確認したいのが学習目的です。
同じ教科の教材でも、基礎の確認、学校の授業の復習、問題演習など、想定されている使い方が異なる場合があります。
授業内容を復習したい場合
学校で学習した内容を家庭で復習したい場合は、授業で扱っている範囲を確認しやすい教材を検討します。
学校で使用している教科書の内容と対応している教材であれば、授業で学習した単元を探しやすい場合があります。
ただし、同じ学年向けでも教材によって単元の順番や扱う内容が異なることがあるため、目次などを確認しておきましょう。
苦手な内容を確認したい場合
特定の単元につまずいている場合は、その内容について説明や例題が掲載されている教材を確認します。
いきなり多くの応用問題へ取り組むよりも、基本的な考え方や解き方を確認できる教材から検討する方法があります。
どこから分からなくなっているのか判断しにくい場合は、前の単元まで戻って確認することも選択肢のひとつです。
問題演習を増やしたい場合
学習した内容を理解できていて、さらに問題を解く練習をしたい場合は、演習を中心とした問題集を検討します。
この場合も、現在の理解度から大きく離れた難易度を選ぶのではなく、実際に数問確認して取り組めそうか判断しましょう。
チェックポイント2:現在の理解度に合っているか
教材選びでは、学年だけではなく、現在どの程度内容を理解できているかを確認することも大切です。
同じ学年を対象とした問題集でも、基礎的な内容を中心としたものや、発展的な問題を多く扱うものなどがあります。
最初の数ページだけで判断しない
教材を確認するときは、最初のページだけではなく、実際に学習したい単元も見てみましょう。
最初の単元は取り組みやすくても、後半になるにつれて難易度が変わる教材もあります。
目次から現在学習している単元を探し、問題や解説の内容を確認すると、実際に使う場面をイメージしやすくなります。
難しすぎる教材は進めにくい場合がある
現在の理解度より難しい問題が多いと、解説を読んでも内容を理解しにくく、学習が進まないことがあります。
一方で、すでに理解できている問題ばかりでは、教材を使う目的と合わない場合もあります。
子どもの現在の学習状況と、教材を使ってどこまで学びたいのかを整理したうえで難易度を確認しましょう。
チェックポイント3:解説が分かりやすいか
参考書や問題集を選ぶときは、問題そのものだけでなく、解説の内容も確認しておきましょう。
特に家庭で一人で学習する場合は、分からない問題が出てきたときに、解説を読んで内容を確認する場面があります。
答えだけでなく考え方が説明されているか
問題集の解答には、答えだけが掲載されているものと、途中の考え方や解き方まで説明されているものがあります。
間違えた理由を確認しながら復習したい場合は、解答までの流れを確認できる教材の方が使いやすいことがあります。
購入前に確認できる場合は、問題ページだけでなく解答・解説のページにも目を通してみましょう。
子どもが読んで理解しやすい文章か
詳しい解説が掲載されていても、文章が難しく感じられると、一人で読み進めることが難しい場合があります。
説明の長さや使われている言葉、図やイラストの有無などを確認し、子どもが読みやすいと感じるか見てみましょう。
保護者が分かりやすいと感じる教材と、実際に学習する子どもが使いやすい教材が同じとは限りません。可能であれば、子どもと一緒に内容を確認する方法もあります。
チェックポイント4:問題量が多すぎないか
問題集を比較するとき、問題数が多い教材に魅力を感じることもあるでしょう。
しかし、家庭学習に使える時間が限られている場合は、最後まで取り組める量かどうかも重要な確認ポイントです。
1日に取り組む量をイメージする
問題集のページ数だけを見るのではなく、「1日に何ページ程度進めるのか」を考えてみましょう。
例えば学校の宿題や習い事がある場合、家庭で問題集に使える時間は曜日によって異なります。
実際の生活スケジュールと照らし合わせることで、その教材を継続して使えそうか判断しやすくなります。
教材を増やしすぎない
複数の参考書や問題集を同時に購入すると、それぞれをどこまで進めるのか管理しにくくなることがあります。
似た目的の教材を何冊も用意する前に、現在使っている教材で不足している内容があるか確認してみましょう。
「解説を確認する参考書」「問題演習に使う問題集」など、教材ごとの役割を整理しておくと使い分けやすくなります。
チェックポイント5:ページが見やすく使いやすいか
教材の内容だけでなく、ページのレイアウトや文字の大きさなども使いやすさに関わります。
長期間使用する教材だからこそ、実際にページを開いた状態で確認してみましょう。
文字や図の配置を確認する
文章が中心の教材、図やイラストを多く使用した教材、重要な部分を色分けした教材など、デザインにはさまざまな違いがあります。
情報量が多いページが分かりやすい子どももいれば、シンプルなページの方が内容を確認しやすい子どももいます。
見た目の好みだけではなく、問題や解説の位置が分かりやすいか、必要な情報を探しやすいかも確認してみましょう。
書き込みやすさも確認する
問題集へ直接答えを書き込む場合は、解答欄の大きさや余白も確認しておきたいポイントです。
計算式を書いたり、途中の考え方をメモしたりする場合は、ある程度のスペースが必要になることがあります。
ノートと組み合わせて使用する教材であれば、問題番号やページを確認しやすい構成になっているかも見てみましょう。
チェックポイント6:学校の学習内容と合わせやすいか
学校の授業の復習を目的として教材を使用する場合は、現在学習している内容を探しやすいか確認しましょう。
目次から学習する単元を探してみる
同じ学年向けの教材でも、単元の並び方や内容の分け方が異なる場合があります。
学校で現在学習している単元を目次から探し、その部分の説明や問題を確認してみましょう。
授業と家庭学習を組み合わせて使用するのであれば、学習した範囲を見つけやすい教材の方が管理しやすい場合があります。
教科書との対応状況を確認する
教材によっては、特定の教科書に対応した構成になっているものがあります。
教科書に沿って復習することを目的とする場合は、学校で使用している教科書と対応しているか確認しましょう。
一方で、教科書に対応していない教材でも、学習目的によっては活用できる場合があります。教材を使う目的に合わせて判断することが大切です。
チェックポイント7:解答・解説を使いやすいか
問題を解いたあとの答え合わせや復習を考えると、解答・解説の使いやすさも確認しておきたいポイントです。
問題と解説を行き来しやすいか
解答・解説が別冊になっているものや、教材の後半にまとめられているものなど、教材によって構成は異なります。
問題番号と解説の対応が分かりやすいか、間違えた問題の解説をすぐ探せるかなどを確認してみましょう。
復習するときにも利用できるか
解答・解説は、答え合わせをするだけではなく、間違えた原因を確認するためにも使用できます。
解説を読んだあとにもう一度問題を解くなど、復習するときの使い方も考えて教材を選びましょう。
問題を解いて終わりにするのではなく、間違えた問題をどのように確認するかまで考えておくと、教材を家庭学習に取り入れやすくなります。

教材を購入する前に中身を確認しよう
参考書や問題集は、タイトルや表紙だけでは実際の難易度や使いやすさが分かりにくい場合があります。
購入前に内容を確認できる場合は、目次や問題、解説など複数のページを見てみましょう。
書店では実際にページを確認する
書店で教材を選ぶ場合は、現在学習している単元や苦手としている単元を開いてみる方法があります。
問題の難易度だけでなく、文字の大きさ、解説の量、図の見やすさなども確認してみましょう。
実際に使用する子どもと一緒に選べる場合は、いくつかの教材を見比べてもらうのもひとつの方法です。
オンラインでは掲載されている見本を確認する
オンラインショップなどで購入する場合は、教材の紹介ページに見本が掲載されていることがあります。
目次や問題ページ、解説ページなどを確認できる場合は、教材の構成を比較する材料として活用しましょう。
対象学年だけで判断せず、学習目的や現在の理解度に合っているか確認することが大切です。
子どもと一緒に教材を選んでみよう
家庭学習で子ども自身が使用する教材であれば、保護者だけで決めず、子どもの意見も確認してみましょう。
どの教材が使いやすそうか聞いてみる
同じ内容を扱っている教材でも、説明方法やページのデザインなどには違いがあります。
複数の教材を比較できる場合は、「どの説明が分かりやすそうか」「どの問題集なら取り組みやすそうか」などを聞いてみましょう。
表紙のデザインだけで決めるのではなく、実際の問題や解説を見ながら考えることがポイントです。
現在困っていることを確認する
教材を選ぶ前に、家庭学習でどのようなことに困っているのか確認する方法もあります。
「授業の説明をもう一度確認したい」「計算問題を練習したい」「英単語を復習したい」など、目的によって必要な教材は変わります。
困っていることが明確になれば、教材に求める内容も整理しやすくなります。
購入した教材を使う予定も決めておこう
教材を選んだら、購入するだけで終わらせず、いつ使うのかも考えておきましょう。
新しい教材を購入した直後は取り組んでいても、学習するタイミングが決まっていないと、次第に使わなくなることがあります。
1週間の中で取り組むタイミングを決める
例えば、「学校の宿題が終わったあとに問題集を2ページ進める」「土曜日に1週間の復習として使う」など、大まかな使い方を決めます。
毎日同じ量にする必要はありません。学校や習い事などの予定を考えながら、家庭学習に取り入れられる範囲で計画しましょう。
最初から最後まで進めることだけを目的にしない
教材によっては、すべてのページに順番どおり取り組む必要がない場合もあります。
特定の単元の復習を目的として購入したのであれば、必要な部分を中心に使用する方法も考えられます。
何のために購入した教材なのかを確認しながら、目的に合わせて活用しましょう。
教材が合わないと感じたら使い方を見直そう
購入前に確認していても、実際に使い始めると「思っていたより難しい」「問題量が多い」と感じることがあります。
その場合は、すぐに新しい教材を追加する前に、現在の教材が進まない理由を確認してみましょう。
難易度が合っているか確認する
問題をほとんど解けない状態が続く場合は、現在の理解度と教材の難易度が合っているか確認します。
前の単元の理解が不足している場合は、教科書や別の解説などを使って内容を確認してから、再び問題へ取り組む方法もあります。
反対に、すでに理解できている内容が多い場合は、必要な問題を選んで取り組むことも考えられます。
学習量が多すぎないか確認する
教材が進まない原因は、難易度だけとは限りません。
学校の宿題やほかの学習教材が多く、家庭学習の予定そのものが詰まりすぎていることもあります。
一日に取り組むページ数を減らすなど、続けやすい学習量へ調整してみましょう。
複数の教材を使う場合は役割を分けよう
家庭学習では、参考書と問題集など複数の教材を組み合わせる場合があります。
教材を増やす場合は、それぞれを何のために使うのか整理しておくことが大切です。
同じ目的の教材が増えていないか確認する
似た内容の問題集を複数購入すると、どれから進めるのか迷うことがあります。
新しい教材を購入する前に、現在持っている教材では足りない内容が何なのか確認してみましょう。
参考書と問題集を使い分ける
例えば、分からない内容を参考書で確認し、そのあとに問題集で演習するといった使い方があります。
教材ごとの役割が決まっていれば、「何を使えばいいのか」と迷いにくくなります。
子どもが一人で学習する場合は、どのようなときにどの教材を使うのか、最初に確認しておくとよいでしょう。

学習目的と使いやすさを考えて教材を選ぼう
参考書や問題集を選ぶときは、最初に「何のために使うのか」を整理することが大切です。
授業内容の復習、苦手な単元の確認、問題演習など、目的によって選びたい教材は変わります。
そのうえで、現在の理解度、解説の分かりやすさ、問題量、ページの見やすさ、学校の学習内容との合わせやすさなどを確認しましょう。
また、教材を購入したあとは、家庭学習の中でいつ使用するのかを決めておくこともポイントです。
教材の多さだけを重視するのではなく、実際に使う子どもが取り組みやすいかを確認しながら、学習目的に合った参考書や問題集を検討してみましょう。

