資格勉強を独学で始める前に確認したいこと
資格取得を目指すとき、参考書や問題集を購入して独学で勉強する方法があります。
自分の予定に合わせて学習を進めやすい一方で、教材選びから学習計画、進み具合の確認まで自分で行う必要があります。
そのため、すぐに参考書を読み始めるのではなく、試験までに何を勉強する必要があるのか整理しておくことが大切です。
この記事では、資格試験の勉強を独学で進めたい人に向けて、教材の選び方や学習する順番、計画を立てるときの基本的な考え方を紹介します。
独学で取り組みやすいか確認しよう
資格によって、試験範囲や学習する内容は異なります。
独学を始める前に、市販の教材などを利用して自分で学習を進められそうか確認してみましょう。
試験範囲を自分で確認できるか
まず確認したいのが、試験でどのような内容が扱われるのかです。
試験を実施している団体などが公開している情報を確認し、試験科目や出題範囲を把握しましょう。
試験制度や出題内容などは変更される場合があります。以前受験した人の情報だけを参考にせず、現在の試験について案内されている情報を確認することが大切です。
学習に使える教材があるか確認する
独学では、自分で参考書や問題集などを用意することになります。
興味のある資格について、市販の参考書や問題集、過去問題など、学習に利用できる教材があるか調べてみましょう。
教材が複数ある場合は、現在の知識や試験までの期間などを考えながら比較します。
分からない内容を自分で調べられそうか
独学では、学習中に分からない部分が出てきたとき、自分で教材を読み直したり、関連する内容を調べたりする場面があります。
専門的な内容が多く、自分だけでは理解しにくいと感じる場合は、講義や質問サポートなどを利用できる学習方法と比較してみることも選択肢のひとつです。
最初から独学だけに決めるのではなく、実際の教材を確認してから判断してもよいでしょう。

独学で使う教材の役割を整理しよう
資格試験の教材には、参考書、問題集、過去問題などがあります。
複数の教材を購入する場合は、それぞれをどのような目的で使うのか整理しておきましょう。
参考書は基本的な内容を確認するために使う
参考書は、試験で扱われる内容や用語などを確認するときに使用します。
初めて学ぶ分野であれば、説明が詳しく掲載されているか、図や具体例などを使って理解しやすくまとめられているかを確認してみましょう。
ページ数の多さだけではなく、自分が読み進めやすい文章や構成になっているかを見ることがポイントです。
問題集は理解度を確認するために使う
参考書を読んだだけでは、学習した内容をどの程度理解できているのか判断しにくい場合があります。
問題集を使って実際に問題を解くことで、理解できている部分と、もう一度確認したい部分を整理できます。
問題数だけでなく、間違えたときに内容を確認できるよう、解答や解説についても確認して選びましょう。
過去問題は出題形式などを確認する材料になる
資格によっては、過去に出題された問題が公開されていたり、過去問題を収録した教材が販売されていたりする場合があります。
過去問題を確認すると、問題の形式や出題される内容を把握するための参考になります。
ただし、試験制度や出題範囲が変更されることもあるため、現在の試験内容と対応しているか確認したうえで利用しましょう。
最初から教材を増やしすぎないようにしよう
資格勉強を始めると、複数の参考書や問題集が気になり、さまざまな教材を購入したくなることがあります。
しかし、教材が多くなると、どれから進めればよいのか分かりにくくなる場合があります。
基本となる教材を決める
まずは試験範囲を確認するための参考書など、学習の中心として使用する教材を決めてみましょう。
その教材を進めながら、問題演習が不足している場合は問題集を追加するなど、必要に応じて教材を増やす方法があります。
複数の参考書を少しずつ読むよりも、それぞれの教材を何のために使うのか決めておくことが大切です。
教材を購入する前に内容を確認する
書店などで確認できる場合は、目次だけでなく、実際の解説や問題のページも見てみましょう。
オンラインで購入する場合も、内容の見本が掲載されていれば、文章の量やレイアウトなどを確認する材料になります。
「初心者向け」「短期間向け」といった表示だけで判断せず、現在の知識や学習目的に合っているかを確認しましょう。
教材が現在の試験に対応しているか確認しよう
資格試験では、制度や出題範囲などが変更される場合があります。
特に以前購入した教材や中古教材を使用するときは、現在の試験に対応した内容なのか確認しておきましょう。
発行時期だけで判断しない
新しい教材であっても、試験に関する変更が反映される時期によっては、最新情報を別途確認する必要がある場合があります。
教材に記載されている対応年度などを確認するとともに、試験を実施する団体から制度変更などの案内が出ていないか確認してみましょう。
変更があった部分を把握する
出題範囲などに変更がある場合は、現在使用している教材のどの部分に影響するのか整理します。
教材をすべて買い直す必要があるとは限りません。変更された内容や追加で確認する必要がある範囲を把握し、自分の学習に必要な対応を検討しましょう。
独学で勉強する順番を決めよう
教材を用意したら、次はどのような順番で学習を進めるのか考えます。
資格によって適した勉強方法は異なりますが、基本的な内容を確認し、問題を解き、分からなかった部分へ戻るという流れで進める方法があります。
まずは試験範囲の全体像を確認する
最初から参考書の細かな内容をすべて覚えようとするのではなく、まず目次などを見て、どのような分野を学習するのか確認してみましょう。
試験科目が複数ある場合は、それぞれの科目でどの程度の内容を学習する必要があるのか整理します。
全体像を把握しておくことで、特定の分野だけに時間を使いすぎることを避けやすくなります。
参考書で基本的な内容を確認する
全体像を確認したら、参考書などを使って基本的な内容を学習します。
初めて学ぶ分野では、すべてを一度で覚えようとせず、まずは用語や考え方を理解することから始めてみましょう。
分からない部分があれば印を付けておき、問題演習をしたあとにもう一度確認する方法もあります。
学習した範囲の問題を解いてみる
参考書で一定の範囲を学習したら、その内容に対応する問題へ取り組みます。
実際に問題を解くと、読んだときには理解できていると思っていた内容でも、答えられない部分が見つかることがあります。
正解したかどうかだけでなく、なぜその答えになるのか説明できるかも確認してみましょう。

間違えた問題は参考書に戻って確認しよう
問題演習で間違えたときは、解答だけを覚えるのではなく、関連する内容を確認することが大切です。
間違えた理由を確認する
同じ不正解でも、知識を覚えていなかった場合、問題文を読み違えた場合、似た内容を混同した場合など、理由はさまざまです。
間違えた理由を簡単に確認し、必要であれば参考書の該当部分へ戻ってみましょう。
理解が不足していた内容が分かれば、その後の復習で確認する範囲を絞りやすくなります。
間違えた問題が分かるようにしておく
問題集へ印を付ける、問題番号をノートへ記録するなど、間違えた問題を後から確認できるようにしておく方法があります。
すべての問題について詳しいノートを作る必要はありません。
復習するときに「どの問題をもう一度確認すればよいか」が分かる程度に記録しておくと、見直しやすくなります。
過去問題に取り組むタイミングを考えよう
過去問題を利用できる資格では、学習計画の中に過去問題へ取り組む時間も入れておきましょう。
学習の早い段階で一度確認する
本格的に問題を解く前でも、過去問題を一度見ておくことで、問題形式や出題内容を確認できます。
この段階では、すべて解けなくても問題ありません。これからどのような内容を学習する必要があるのか把握するための材料として利用します。
基本的な学習後に問題を解いてみる
参考書や問題集で一定の範囲を学習したら、過去問題へ取り組んでみましょう。
間違えた問題については、参考書や問題集へ戻り、関連する内容を確認します。
なお、過去の問題と同じ内容がそのまま出題されるとは限りません。過去問題だけに頼るのではなく、現在案内されている試験範囲も確認しながら学習しましょう。

試験日から逆算して独学の計画を立てよう
資格試験には試験日が設定されている場合があるため、独学では残りの期間を考えながら学習する必要があります。
試験までの日数だけを見るのではなく、実際に勉強できる日や時間も確認しましょう。
学習期間をいくつかに分ける
例えば、前半は参考書を中心に基本的な内容を確認し、中盤から問題演習を増やし、試験が近づいたら復習へ時間を使うといった形です。
学習期間を「基本学習」「問題演習」「復習」などに分けることで、試験までの流れを把握しやすくなります。
具体的な期間の配分は、試験範囲や現在の知識、確保できる勉強時間などに合わせて考えましょう。
予備の時間も残しておく
仕事や家庭の予定によって、計画どおりに勉強できない週が出てくることもあります。
最初から試験直前まで予定を詰め込むのではなく、遅れた内容を調整できる時間を残しておく方法があります。
余裕を持たせておけば、一度予定がずれた場合でも計画全体を修正しやすくなります。
1週間単位で学習する内容を決めよう
試験まで数か月ある場合、毎日の予定を最後まで細かく決めると管理が難しくなることがあります。
大まかな全体計画を作ったうえで、1週間単位で具体的な学習内容を決める方法があります。
その週に取り組む範囲を決める
例えば、「今週は参考書の第3章まで進める」「今週は問題集のこの範囲に取り組む」など、学習内容を決めます。
曜日ごとの予定が異なる場合は、時間を確保しやすい日に多めに取り組むなど調整しましょう。
毎日同じ量を勉強することよりも、1週間の中で予定していた内容をどの程度進められたか確認する方法があります。
週末などに進み具合を確認する
1週間が終わったら、予定していた範囲と実際に学習できた範囲を比較してみましょう。
予定より進まなかった場合は、翌週にすべて追加するのではなく、残りの期間を確認しながら計画を調整します。
反対に予定より早く進んだ場合も、すぐに教材を増やすのではなく、理解しにくかった部分を復習する時間として利用することができます。
学習記録はシンプルに続けよう
独学では講師などが進み具合を管理するわけではないため、自分で学習状況を把握する必要があります。
ただし、学習記録を細かく作りすぎると、記録すること自体が負担になる場合があります。
学習した範囲を簡単に残す
手帳やスマートフォンなどに、「参考書30〜40ページ」「問題集第2章」など、学習した範囲を記録しておきます。
必要であれば学習時間も記録し、実際にどの程度のペースで進んでいるのか確認する材料にしましょう。
次に取り組む内容も決めておく
学習を終えるときに、次回どこから始めるのか簡単に決めておく方法があります。
「次は問題集の20ページから」「次回は間違えた5問を復習する」など、具体的にしておくと、次の学習を始めるときに迷いにくくなります。
独学では自分で学習を管理する必要があるからこそ、複雑な仕組みを作るのではなく、続けやすい方法で進み具合を把握しましょう。
計画どおりに進まないときは調整しよう
独学で資格勉強を続けていると、最初に作った計画どおりに進まないことがあります。
仕事が忙しくなったり、想定していたより一つの分野の理解に時間がかかったりすることもあるでしょう。
予定から遅れた場合は、単純に一日の学習量を増やすのではなく、残りの期間と学習内容を確認して計画を見直すことが大切です。
残っている学習内容を整理する
まず、参考書や問題集のどこまで進んでいて、何が残っているのか確認します。
まだ学習していない範囲、問題演習が不足している範囲、もう一度復習したい範囲などに分けてみましょう。
残っている内容が分かれば、試験までにどのような順番で取り組むか考えやすくなります。
予定を詰め込みすぎない
遅れた分を取り戻そうとして、翌週の学習量を大幅に増やすと、さらに予定どおり進みにくくなる場合があります。
残りの期間全体を確認し、学習内容を分散できないか考えてみましょう。
学習できる時間そのものが少ない場合は、取り組む内容の優先順位を整理することも必要です。
苦手な分野には学習時間を調整しよう
問題演習を続けていると、間違いが多い分野や、理解するまでに時間がかかる内容が見えてくることがあります。
すべての分野に同じ時間を使うのではなく、現在の理解度を確認しながら学習時間を調整しましょう。
繰り返し間違える内容を確認する
以前間違えた問題をもう一度解き、同じ部分で間違えていないか確認します。
繰り返し間違えている場合は、問題の答えだけではなく、関連する基本事項まで戻って確認してみましょう。
参考書の該当部分を読み直したあと、似た問題へ取り組むことで理解度を確認できます。
一つの問題に時間を使いすぎない
分からない問題を理解しようとして、一つの内容に長時間取り組むこともあります。
その場で理解することが難しい場合は、問題番号や内容を記録し、別の範囲へ進んでから改めて確認する方法もあります。
試験範囲全体の進み具合も見ながら、学習時間の配分を考えましょう。
独学で分からない内容が出てきたときの対応を考えよう
独学では、講師へすぐ質問できないため、分からない内容をどのように確認するかも重要です。
まずは使用している教材を確認する
問題集で分からない内容があれば、参考書の関連する部分へ戻ってみましょう。
索引や目次を利用すると、関連する説明を探しやすくなる場合があります。
複数の教材を次々に購入する前に、現在持っている教材で確認できる内容がないか探してみましょう。
必要に応じて別の解説も確認する
同じ内容でも、説明方法によって理解しやすさが異なることがあります。
文章だけでは分かりにくい場合は、図を使った解説や講義形式の教材など、別の方法で確認することも考えられます。
ただし、インターネット上の情報を利用する場合は、情報の発信元や更新時期などを確認することも大切です。
試験直前は新しい教材を増やしすぎないようにしよう
試験日が近づくと、「まだ勉強が足りないのではないか」と感じ、新しい参考書や問題集が気になることがあります。
しかし、新しい教材へ取り組むことで、それまで使用していた教材の復習時間が少なくなる場合もあります。
これまで間違えた問題を見直す
問題集や過去問題で印を付けた問題を確認し、もう一度解いてみましょう。
以前は解けなかった問題について、考え方や関連する内容を理解できているか確認します。
繰り返し間違える内容は、参考書の該当部分へ戻って確認しておきましょう。
学習した範囲全体を確認する
特定の苦手分野だけではなく、試験範囲全体を確認する時間も作りましょう。
以前学習した内容を忘れている場合もあるため、参考書の見出しや自分の学習記録などを使って振り返ります。
残された時間を考えながら、確認したい内容を整理して取り組みましょう。
独学を続けるか学習方法を見直すことも考えよう
独学を始めたからといって、試験まで同じ方法だけで勉強する必要はありません。
実際に学習を進めた結果、自分だけでは理解しにくい内容が多いと感じることもあります。
学習が進まない原因を確認する
勉強が進まない場合は、単に時間が不足しているのか、教材が難しいのか、学習内容そのものを理解しにくいのかを確認します。
原因によって、勉強時間を見直す、教材を変更する、別の解説を利用するなど、対応方法は変わります。
必要なサポートから学習方法を考える
自分で学習計画を立てることはできても、分からない内容を質問できる環境が必要だと感じる場合があります。
その場合は、質問サポートのある通信講座や講義を受けられるサービスなど、別の学習方法について調べてみることも選択肢になります。
独学か講座かという形式だけで決めず、自分が学習を進めるためにどのようなサポートが必要なのか考えてみましょう。
試験当日に向けた準備も忘れずに確認しよう
試験が近づいたら、勉強だけでなく受験に必要な準備についても確認しましょう。
試験日時や会場を確認する
試験の開始時間や会場、移動方法などを確認します。
会場までの移動に時間がかかる場合は、当日の交通手段も事前に調べておきましょう。
必要な持ち物を確認する
受験票、本人確認書類、筆記用具など、必要な持ち物は試験によって異なります。
使用できる筆記用具や機器などに条件が設けられている場合もあるため、試験を実施する団体が案内している情報を確認しましょう。
独学では教材と計画を定期的に見直そう
資格勉強を独学で進める場合は、最初に試験範囲を確認し、学習に必要な教材を整理することから始めます。
参考書で基本的な内容を確認し、問題集で理解度を確認しながら、必要に応じて過去問題などを活用する方法があります。
また、試験日から逆算して大まかな計画を作り、1週間単位などで進み具合を確認することで、現在の学習状況を把握しやすくなります。
計画どおりに進まない場合は、無理に学習量を増やすのではなく、残りの期間や苦手な内容を確認して予定を調整しましょう。
独学で進めること自体を目的にせず、必要に応じて教材や学習方法を見直しながら、自分の生活に取り入れやすい方法で資格勉強を進めていきましょう。

