個別指導塾と集団塾は何が違う?
子どもの塾を探していると、「個別指導」と「集団指導」という言葉を目にすることがあります。
どちらも教室に通って学習する方法ですが、講師一人が担当する生徒の人数や授業の進め方、カリキュラムなどに違いがあります。
「少人数の方が勉強しやすそう」「周りに生徒がいた方が集中できそう」など、家庭によって考え方もさまざまでしょう。
大切なのは、個別指導塾と集団塾のどちらが優れているかではなく、それぞれの特徴を知ったうえで、子どもの性格や学習目的に合った方法を検討することです。
この記事では、個別指導塾と集団塾の基本的な違いや特徴、塾を選ぶ際に確認したいポイントについて紹介します。
個別指導塾とは?
個別指導塾は、講師一人に対して一人または少人数の生徒で授業を行う形式の学習塾です。
「個別指導」という名称から一対一の授業をイメージすることもありますが、実際の指導人数は塾やコースによって異なります。
講師一人に生徒一人の形式もあれば、講師一人が二人や三人など複数の生徒を担当する形式もあります。入塾を検討するときは、具体的な指導人数を確認しておくことが大切です。
子どもの学習状況に合わせて進めやすい
個別指導塾では、子どもの理解度や学習状況を確認しながら授業を進める形式が多く見られます。
例えば、学校で習った内容を復習したり、苦手な単元を重点的に学習したりするなど、目的に合わせた授業について相談できる場合があります。
ただし、授業内容をどの程度調整できるかは塾によって異なります。希望する学習内容がある場合は、入塾前に対応可能か確認しておきましょう。
質問する機会を作りやすい
個別指導では、集団授業と比べて講師が担当する生徒の人数が少ないため、分からない問題について質問する機会を作りやすい傾向があります。
学校や大人数の授業では手を挙げて質問することが苦手でも、少人数の環境なら質問しやすいと感じる子どももいるでしょう。
一方で、講師一人が複数の生徒を担当する形式では、講師がほかの生徒を指導している時間もあります。授業がどのように進むのかについては、体験授業などで確認してみる方法もあります。
授業の進み方は塾によって異なる
個別指導塾では、一人ひとりの学習計画を作成するところもあれば、塾が用意した教材やカリキュラムを基本として授業を進めるところもあります。
そのため、「個別指導だからすべて自由に授業内容を決められる」と考えるのではなく、具体的な指導方法を確認することが重要です。
学校の授業の補習、定期テストに向けた学習など、塾を利用する目的をあらかじめ整理しておくと、必要な指導を相談しやすくなります。
集団塾とは?
集団塾は、一人の講師が複数の生徒に対して授業を行う形式の学習塾です。
学校の授業に近い形で、同じ教室に複数の生徒が集まり、決められたカリキュラムやスケジュールに沿って学習を進める形式が一般的です。
決められたカリキュラムで授業が進む
集団塾では、年間や学期ごとに学習する内容があらかじめ決められていることがあります。
授業はクラス全体で進むため、基本的には決められた進度に沿って学習することになります。
どのような順番で学習するのかが明確になっているため、決まったスケジュールに沿って勉強したい場合には検討しやすい形式です。
一方で、理解できない部分があった場合でも授業が先へ進むことがあります。授業後の質問対応や補習など、分からない部分をフォローする仕組みがあるか確認しておくとよいでしょう。
ほかの生徒と同じ空間で学習する
集団塾では、同じ教室で複数の生徒が学習します。
周囲にも勉強している人がいる環境の方が取り組みやすい子どももいれば、周囲が気になって集中しにくい子どももいます。
教室の人数や雰囲気は塾によって異なるため、パンフレットなどの情報だけでなく、可能であれば教室見学や体験授業を利用して確認してみましょう。

個別指導塾と集団塾の違いを比較しよう
個別指導塾と集団塾では、講師が担当する生徒数だけでなく、授業の進み方や質問のしやすさ、学習ペースなどにも違いがあります。
実際の指導方法は塾によって異なりますが、代表的な違いを整理しておくと、塾を比較するときの判断材料になります。
授業の進み方
個別指導塾では、子どもの理解度や学習状況を確認しながら授業を進める形式があります。苦手な単元に時間をかけたり、学校の授業に合わせて復習したりするなど、学習内容を相談できる場合があります。
集団塾では、クラス全体で同じ授業を受け、あらかじめ設定されたカリキュラムに沿って進む形式が一般的です。
授業の進度が決まっているため、欠席した場合や理解できない部分が残った場合にどのような対応があるのか確認しておくとよいでしょう。
質問のしやすさ
個別指導塾では講師が担当する生徒数が比較的少ないため、授業中に質問する機会を作りやすい傾向があります。
ただし、講師一人が複数の生徒を担当する場合は、常に講師が一人の生徒だけを見ているわけではありません。質問するときの流れや授業中の指導方法は塾によって異なります。
集団塾では複数の生徒と一緒に授業を受けるため、人前で質問することに抵抗を感じる場合もあります。
一方、授業終了後に質問できる時間を設けたり、別途質問対応を行ったりしている塾もあります。質問のしやすさを重視する場合は、授業以外のサポートも確認してみましょう。
学習ペース
個別指導塾では、一人ひとりの学習状況に合わせて進度を調整できる場合があります。
理解に時間が必要な単元を繰り返したり、理解できている部分は先へ進んだりするなど、塾の方針やコースによって対応方法はさまざまです。
集団塾では基本的にクラス単位で授業が進みます。そのため、自分の理解度だけで授業のペースを変更することは難しい場合があります。
ただし、学力や目的に応じて複数のクラスを設けている塾もあります。クラス分けの方法や変更の仕組みについても確認しておくとよいでしょう。
授業スケジュールにも違いがある

塾を継続して利用する場合、学校生活や習い事と両立できるかどうかも重要なポイントです。
個別指導塾は曜日や時間を相談できる場合がある
個別指導塾では、複数の授業時間から通塾する曜日や時間を選べる場合があります。
部活動やほかの習い事がある場合でも、空いている時間帯を利用できればスケジュールを組みやすくなります。
ただし、希望する時間帯に空きがあるとは限りません。また、担当講師によって対応可能な曜日が異なる場合もあるため、入塾前に確認が必要です。
集団塾は授業日時が決められていることが多い
集団塾では、学年やクラスごとに授業を行う曜日や時間があらかじめ設定されていることが一般的です。
毎週決まった時間に塾へ通うことで生活の中に学習時間を組み込みやすい一方、学校行事や習い事などと重なった場合には調整が必要になることがあります。
欠席した授業の映像を確認できる、別日にフォローを受けられるなど、欠席時の対応を用意している塾もあるため、事前に確認しておきましょう。
費用は授業料だけでなく全体で確認しよう
個別指導塾と集団塾を比較するときには、費用も確認しておきたいポイントです。
一般的に料金体系は、学年や受講する教科数、授業回数、授業時間などによって変わります。そのため、指導形式だけを見て具体的な費用を判断することはできません。
授業料以外の費用も確認する
塾によっては、月々の授業料とは別に入塾時の費用、教材費、施設に関する費用、季節講習の費用などが設定されている場合があります。
表示されている月額料金だけで比較すると、実際に必要となる費用との差が生じることもあります。
資料請求や相談をするときは、希望する教科数や通塾回数を伝え、年間を通してどのような費用が発生する可能性があるのか確認してみましょう。
料金だけで指導形式を決めない
費用は塾選びの大切な条件ですが、料金だけで個別指導か集団指導かを決めるのではなく、授業内容や通いやすさなども合わせて比較することが大切です。
同じ「個別指導塾」「集団塾」という分類でも、指導内容やサポート体制はそれぞれ異なります。
家庭で無理なく継続できる条件を整理したうえで、必要な学習環境と費用のバランスを考えてみましょう。
個別指導塾を検討するときのポイント
個別指導塾は、子どもの理解度を確認しながら学習を進めたい場合などに検討できる選択肢です。
ただし、同じ個別指導でも講師一人が担当する生徒数や授業の進め方は異なります。子どもの学習目的と実際の指導形式が合っているかを確認しましょう。
自分のペースで学習したい場合
集団授業のペースについていくことに不安がある場合や、特定の単元をじっくり学習したい場合は、個別指導塾を比較してみる方法があります。
例えば、苦手な教科を中心に復習したい場合などは、希望する内容に対応できるか相談してみましょう。
反対に、個別指導であっても塾独自のカリキュラムに沿って授業を進める場合があります。どの程度学習内容を調整できるのか確認しておくことが大切です。
大人数の授業では質問しにくい場合
学校などの大人数の授業で自分から質問することが苦手な子どももいます。
個別指導塾では講師との距離が比較的近いため、少人数の環境の方が質問しやすいと感じる場合があります。
ただし、質問のしやすさは講師との相性にも左右されます。体験授業がある場合は、子どもが質問できているか、講師とのコミュニケーションに無理がないかなども確認してみましょう。
集団塾を検討するときのポイント
集団塾は、決められたカリキュラムに沿って学習したい場合や、ほかの生徒と同じ環境で授業を受けたい場合などに検討できる選択肢です。
決まったペースで学習したい場合
集団塾では、年間や学期ごとにカリキュラムが設定され、クラス単位で授業を進める形式が多く見られます。
「次に何を勉強するのか」が決められている環境の方が取り組みやすい子どももいるでしょう。
一方で、授業の進度が子どもに合っているかを確認することも大切です。クラス分けがある場合は、どのような基準でクラスが決まるのかも確認しておきましょう。
周囲に生徒がいる環境で学びたい場合
一人で勉強するよりも、同じ教室でほかの生徒が学習している方が取り組みやすいと感じる子どももいます。
ただし、教室の人数や雰囲気によって感じ方は異なります。集団授業だから子どもに合う、または合わないと最初から判断するのではなく、実際の環境を確認することが大切です。
体験授業で確認したいポイント

ウェブサイトや資料から塾の基本的な情報を確認することはできますが、実際の授業の雰囲気まですべて把握することは難しいでしょう。
体験授業や教室見学が用意されている場合は、塾を比較するための判断材料として活用できます。
授業の進む速さを確認する
授業を受けたあとに、子どもが内容を理解できたか確認してみましょう。
「速すぎて分からなかった」「待っている時間が長かった」などの感想があれば、授業のペースが合っているかを考える材料になります。
保護者だけで判断するのではなく、実際に授業を受けた子どもの感想を聞いてみることも大切です。
講師への質問のしやすさを確認する
個別指導塾でも集団塾でも、分からないことが出てくる可能性があります。
授業中に質問できるのか、授業終了後に質問する時間があるのかなど、塾の質問対応について確認しておきましょう。
特に自分から声をかけることが苦手な場合は、講師側から理解度を確認する機会があるかどうかもチェックポイントになります。
教室の雰囲気や通いやすさも確認する
塾を継続して利用することを考えると、授業内容だけでなく教室の環境も重要です。
教室内の雰囲気や自習スペースの有無、自宅からの距離、帰宅時間なども確認しておきましょう。
特に夜間に通う場合は、授業終了後の帰宅方法や保護者による送迎が必要かどうかも含めて検討することが大切です。
個別指導塾と集団塾は特徴を比較して選ぼう
個別指導塾と集団塾では、講師が担当する生徒数だけでなく、授業の進み方や質問のしやすさ、学習ペース、スケジュールなどにも違いがあります。
個別指導塾は、少人数で学習しながら自分の理解度に合わせた指導を相談できる場合があります。一方、集団塾は、複数の生徒と一緒に決められたカリキュラムに沿って学習する形式が一般的です。
どちらが適しているかは、子どもの性格や現在の学習状況、塾へ通う目的などによって変わります。
まずは学習目的を整理し、指導人数、授業の進め方、質問対応、スケジュール、費用などを比較してみましょう。
体験授業や教室見学を利用できる場合は、実際の授業を子ども自身がどう感じるかも確認しながら、家庭の条件に合った塾を検討することが大切です。

