勉強を始める前に目標を整理しよう
資格取得やスキルアップなどを目的に勉強を始めても、学習期間が長くなると「何のために勉強しているのか」が分かりにくくなることがあります。
参考書を何ページ進めるか、毎日何時間勉強するかを決めることも大切ですが、その前に学習を通して何を目指すのか整理してみましょう。
目標を設定しておくと、学習内容や計画を考えるときの基準として利用できます。また、予定どおりに進まなかった場合に、何を優先するのか考える材料にもなります。
この記事では、これから勉強を始める人や学習計画を見直したい人に向けて、目標の決め方や具体的な計画への落とし込み方、振り返りの方法などを紹介します。
最初に「何を目指すのか」を決めよう
学習目標を考えるときは、まず勉強する目的を確認します。
資格試験への合格を目指す場合と、仕事で使う知識を身につけたい場合では、必要になる学習内容や期間が異なることがあります。
資格取得を目指す場合
資格試験を受験する場合は、試験日や出題範囲などを確認したうえで目標を考えます。
「資格の勉強をする」というだけでなく、「次回の試験を受験する」など、いつまでに何をするのかを具体的にすると学習計画を作りやすくなります。
試験日が複数設定されている資格の場合は、自分の学習期間や生活の予定なども考えながら受験時期を検討しましょう。
仕事に必要な知識を学ぶ場合
資格取得を目的とせず、仕事に必要な知識やスキルを学ぶこともあります。
この場合は、「どのような場面で使いたいのか」を考えると、目標を具体的にしやすくなります。
例えば、「業務で使用するソフトの基本操作を学ぶ」「仕事で必要な分野の基礎知識を整理する」など、実際に利用する場面を考えてみましょう。
興味のある分野を学ぶ場合
趣味や興味をきっかけに、新しい分野を学び始めることもあります。
試験日などの期限がない場合は、「教材を1冊終える」「オンライン講座の受講を終える」など、自分で区切りを作る方法があります。
期限を設定する場合も、普段の生活や確保できる学習時間を考え、取り組みやすい期間を検討しましょう。

大きな目標を小さな目標へ分けよう
「資格を取得する」「新しいスキルを身につける」といった目標だけでは、今日何をすればよいのか分かりにくい場合があります。
そこで、最終的な目標から逆算して、途中の目標を作ってみましょう。
数か月単位の目標を考える
試験まで半年ある場合などは、最初から毎日の予定をすべて決めるのではなく、数か月単位で大まかな目標を設定する方法があります。
例えば、「最初の2か月で基本的な内容を学ぶ」「次の期間は問題演習へ取り組む」など、学習段階ごとに分けます。
全体をいくつかの期間に分けることで、現在どの段階にいるのか確認しやすくなります。
1か月の目標を決める
大まかな計画を作ったら、次に1か月で取り組む内容を考えます。
「参考書を第5章まで進める」「講義動画を10本視聴する」「問題集を100問解く」など、実際に確認できる内容にすると振り返りやすくなります。
学習時間だけでなく、何をどこまで進めるのかを決めることがポイントです。
1週間の目標へ落とし込む
1か月の目標が決まったら、1週間ごとの予定へ分けてみましょう。
例えば、1か月で参考書を4章進める予定であれば、1週間で1章を目安にする方法があります。
仕事や家庭の予定によって学習時間が変わる場合は、毎週同じ量にせず、予定に合わせて調整しましょう。

学習時間だけではなく「取り組む内容」を決めよう
学習計画を作るとき、「毎日1時間勉強する」といった時間の目標を設定することがあります。
勉強時間は計画を考える目安になりますが、時間だけを目標にすると、何を学習したのか分かりにくくなる場合があります。
具体的な学習内容を設定する
「30分勉強する」に加えて、「講義を1本見る」「参考書を10ページ読む」「問題を15問解く」など、取り組む内容も決めてみましょう。
学習を始めるときに何をすればよいのか分かっていると、教材を選ぶところから考える必要がなくなります。
理解度も確認する
教材を予定どおり進めても、内容を理解できているとは限りません。
問題演習や確認問題などを利用できる場合は、学習した内容について答えられるか確認してみましょう。
間違いが多い分野があれば、次の計画に復習する時間を入れる方法があります。
達成できたか確認できる目標にしよう
目標を振り返るためには、設定した内容を実際に確認できることが大切です。
「できるだけ頑張る」「たくさん勉強する」といった目標では、予定どおり進んだのか判断しにくくなります。
数字や範囲を使って具体的にする
参考書であればページ数や章、動画講義であれば本数、問題集であれば問題数などを使って目標を設定できます。
例えば、「今週は勉強を頑張る」ではなく、「今週は参考書の第2章を読み、対応する問題を20問解く」とすると、週末に進み具合を確認できます。
最初から細かく設定しすぎない
具体的な目標を作ることは大切ですが、毎日の予定を細かく決めすぎると、予定変更があったときに調整しにくくなることがあります。
「今週中にここまで進める」という目標を作り、実際に取り組む曜日や時間にはある程度余裕を持たせる方法もあります。
自分の生活に合わせて変更できる範囲を残しながら、学習目標を設定してみましょう。
実際に取り組める目標を設定しよう
学習を始めるときは意欲が高く、普段より多くの勉強時間を予定に入れてしまうことがあります。
しかし、仕事や家事などの日常生活を考えずに計画を立てると、予定どおり進めることが難しくなる場合があります。
現在の生活を基準に考える
目標を決める前に、平日や休日にどの程度の学習時間を確保できそうか確認してみましょう。
平日は30分程度、休日は少し長めに取り組めるなど、曜日によって使える時間が異なる場合もあります。
理想的な一日を基準にするのではなく、普段の生活をもとに考えることがポイントです。
予備の時間を残しておく
仕事の残業や家庭の予定などによって、勉強できない日が発生することもあります。
一週間のすべての空き時間へ学習予定を入れるのではなく、遅れた内容を調整できる時間を残しておく方法があります。
予定どおり進んだ場合は、予備の時間を復習などに利用することもできます。
学習記録を残して進み具合を確認しよう
目標を設定したら、実際にどの程度進んでいるのか確認できるようにしておきましょう。
詳しい記録を毎日作る必要はありません。あとから学習状況を確認できる程度に記録する方法があります。
取り組んだ内容を記録する
「参考書30〜40ページ」「講義動画2本」「問題集20問」など、実際に取り組んだ内容を残します。
手帳やカレンダー、ノート、スマートフォンなど、自分が続けやすい方法を利用しましょう。
オンライン学習サービスに進捗管理機能がある場合は、その記録を確認する方法もあります。
学習時間も必要に応じて記録する
どの程度の時間で教材を進められるのか分からない場合は、学習時間を記録してみる方法があります。
例えば、参考書10ページにどの程度時間がかかったのか分かれば、次回の計画を作るときの参考になります。
ただし、学習時間の長さだけを成果として考えず、実際に何へ取り組んだのかもあわせて確認しましょう。
間違えた内容も記録する
問題演習を行った場合は、間違えた問題や理解しにくかった分野を簡単に記録しておくと、復習する内容を決めやすくなります。
問題番号に印を付ける、関連するページを記録するなど、後から確認できる方法を選びましょう。
1週間ごとに目標を振り返ろう
短期的な目標は、一週間程度を区切りとして確認すると、計画を調整しやすくなります。
週の終わりなどに、設定した目標と実際の学習内容を比較してみましょう。
できたことを確認する
まずは、その週に取り組めた内容を確認します。
予定していた範囲をすべて終えられなかった場合でも、「参考書は予定どおり進んだ」「問題演習は半分まで取り組んだ」など、項目ごとに分けて確認してみましょう。
できなかった部分だけを見るのではなく、どこまで進められたのかを把握することが次の計画につながります。
予定との差を確認する
次に、当初の目標と実際の進み具合にどの程度の差があったのか確認します。
予定より進まなかった場合は、その理由も考えてみましょう。
学習時間を確保できなかったのか、教材の内容が想定より難しかったのかなど、原因によって次の計画の調整方法が変わります。
翌週の目標を調整する
振り返った内容をもとに、翌週の目標を設定します。
前の週にできなかった内容をすべて追加するのではなく、翌週に確保できる時間を確認してから調整しましょう。
予定していた学習量が多かった場合は、次の週から少なくする方法もあります。
1か月ごとに全体の進み具合を確認しよう
一週間単位の振り返りでは日々の学習状況を確認できますが、定期的にもう少し長い期間で振り返ることも大切です。
1か月程度を目安に、最終的な目標に対して現在どの程度進んでいるのか確認してみましょう。
教材全体の進捗を確認する
参考書や講義などについて、全体のどこまで学習したのか確認します。
例えば、全10章の参考書で第4章まで進んでいる場合は、残りの章と学習期間を確認し、現在のペースで進められそうか考えてみましょう。
理解度もあわせて確認する
教材を予定どおり進めていても、以前学習した内容を忘れていることがあります。
問題演習や復習を利用して、どの分野を理解できていて、どの分野をもう一度確認したいのか整理しましょう。
進んだページ数だけでなく、理解度も次の計画を考える材料にします。

目標を達成できなかった原因を整理しよう
設定した目標を予定どおり達成できないこともあります。
その場合は、単純に学習時間を増やすのではなく、なぜ予定どおり進まなかったのか確認してみましょう。
学習時間を確保できなかった場合
残業や家庭の予定などで勉強する時間を確保できなかった場合は、学習する時間帯や曜日を見直します。
夜に取り組みにくいのであれば朝や休日へ移すなど、別の時間を利用できないか検討してみましょう。
学習量が多すぎた場合
勉強時間は確保できていたものの予定した範囲まで進まなかった場合は、一回の学習量が多かった可能性があります。
実際に取り組んだペースを参考にして、次回から目標とするページ数や問題数を調整しましょう。
内容の理解に時間がかかった場合
初めて学ぶ分野や苦手な内容では、予定していたより学習に時間がかかることがあります。
その場合は、学習ペースを調整したり、復習時間を追加したりする方法があります。
予定から遅れたことだけを見るのではなく、理解するために必要な時間だったのかという点も確認してみましょう。
達成できなかった目標をそのまま積み上げないようにしよう
前の週にできなかった内容を翌週へすべて追加すると、予定する学習量が少しずつ増えてしまうことがあります。
未達の内容がある場合は、現在の優先順位を確認してから次の計画へ組み込みましょう。
今取り組む必要があるか確認する
残っている内容について、現在の学習目標に必要なのか確認します。
必要性が高い内容であれば次の予定へ入れ、別の内容と学習順序を調整する方法があります。
現在の状況から計画を作り直す
予定から大きく遅れている場合は、最初に作った計画へ戻そうとするのではなく、現在地点から予定を作り直してみましょう。
残っている期間、教材、確保できる学習時間を確認し、実際に取り組める目標へ調整することが大切です。
学習目標は途中で見直してもよい
一度決めた目標や学習計画を、最後まで変更せずに続ける必要はありません。
実際に勉強を始めると、想定していたより教材を進めるのに時間がかかったり、仕事や家庭の予定が変わったりすることがあります。
現在の状況と計画が合わなくなった場合は、目標や学習量を見直してみましょう。
生活環境が変わったときに見直す
仕事の勤務時間や家庭の予定などが変われば、勉強に使える時間も変わることがあります。
以前は平日に1時間確保できていても、現在は難しくなっているのであれば、その時間を前提にした計画を続けることは難しくなる場合があります。
現在確保できる時間を確認し、平日と休日の学習量などを調整しましょう。
教材を進めるペースが分かったら調整する
勉強を始める前は、参考書1章や講義1本にどの程度の時間が必要なのか分からないことがあります。
実際に数週間取り組めば、自分がおおよそどの程度のペースで進められるのか確認できます。
最初の計画と差がある場合は、実際の学習ペースを参考にして予定を見直しましょう。
勉強を中断した場合は現在地点を確認しよう
仕事が忙しくなったり、家庭の予定が続いたりして、勉強をしばらく中断することもあります。
期間が空いた場合は、最初に作った計画へそのまま戻るのではなく、現在の状況を確認してから再開する方法があります。
どこまで学習していたか確認する
学習記録や教材を確認し、最後にどこまで進んでいたのか整理します。
参考書のページ、講義動画の視聴履歴、問題集の記録などが残っていれば、再開する位置を判断する材料になります。
以前学習した内容を簡単に振り返る
中断期間が長い場合は、以前学習した内容を忘れていることがあります。
すべてを最初から学び直すのではなく、目次やノートを確認したり、問題を数問解いたりして、どの程度覚えているのか確認してみましょう。
理解しにくくなっている部分が見つかった場合は、その範囲を復習してから続きを進める方法があります。
小さな目標から再開する
久しぶりに勉強するときは、以前と同じ学習量から始めることが負担になる場合があります。
「参考書を5ページ読む」「問題を5問解く」など、短時間で取り組める内容から再開してみましょう。
実際に取り組めるペースを確認しながら、その後の学習量を調整します。
長期目標と短期目標をつなげて考えよう
資格取得などの長期的な目標と、毎週の学習目標は別々に考えるのではなく、つながりを確認することが大切です。
短期目標を達成することだけが目的になると、最終的な目標に必要な学習から離れてしまう場合があります。
短期目標が最終目標につながっているか確認する
例えば資格試験を目指している場合は、今週取り組んでいる教材が試験までの学習計画のどこに位置するのか確認します。
基礎学習、問題演習、復習など、現在取り組んでいる内容の役割が分かると、その後の予定も考えやすくなります。
定期的に全体の計画を見る
毎日の予定だけを確認していると、全体の進み具合を把握しにくくなることがあります。
月に一度など一定のタイミングで、最終的な目標、残っている期間、現在の学習状況を確認してみましょう。
必要に応じて、次の1か月や数週間の目標を調整します。
目標が大きすぎると感じたら分けて考えよう
勉強を続けていると、最終的な目標までの距離が長く感じることがあります。
そのような場合は、最終目標だけを見るのではなく、現在取り組む範囲を小さく区切ってみましょう。
今日取り組む内容まで分ける
「資格試験に向けて勉強する」という目標では、今すぐ何をすればよいのか分かりにくい場合があります。
「今日は参考書の20〜30ページを読む」「確認問題を10問解く」など、実際に行動できる内容まで分けてみましょう。
一つ終わったら次の目標を確認する
短期的な目標を達成したら、次に取り組む内容を確認します。
一度に多くの予定を意識するのではなく、現在取り組む内容と、その次に進む内容を整理しておく方法があります。
振り返りは次の計画を作るために活用しよう
学習の振り返りは、予定どおりできたかどうかを確認するだけのものではありません。
実際に取り組んだ結果から、自分がどの程度の学習量なら進めやすいのか、どのような予定だと調整が必要になるのかを確認できます。
取り組みやすかった方法を確認する
朝に勉強した日は進めやすかった、休日に問題演習をまとめて行うと取り組みやすかったなど、自分に合っていた方法を確認してみましょう。
取り組みやすかった方法が分かれば、次の学習計画にも取り入れることができます。
進みにくかった原因も確認する
予定どおり進まなかった場合は、単に「できなかった」と記録するのではなく、その理由を確認します。
学習量が多すぎたのか、時間帯が合わなかったのか、教材の内容が難しかったのかなど、原因を分けて考えてみましょう。
原因に合わせて次の計画を調整することで、同じ予定を繰り返すことを避けやすくなります。
目標と振り返りを組み合わせて学習計画を調整しよう
勉強の目標を立てるときは、最終的に何を目指すのかを決めたうえで、数か月、1か月、1週間などの短い期間へ分けて考える方法があります。
さらに、「何時間勉強するか」だけではなく、参考書の範囲や問題数など、実際に確認できる学習内容を設定すると進み具合を振り返りやすくなります。
計画を作ったあとは、学習した内容を簡単に記録し、週単位や月単位で予定との差を確認してみましょう。
目標を達成できなかった場合も、学習時間が不足していたのか、設定した学習量が多かったのかなど、理由によって調整方法は異なります。
生活や学習状況が変われば、最初に作った目標を見直すこともできます。現在の状況を確認しながら、その時点で取り組みやすい計画へ調整していきましょう。
目標設定と振り返りを繰り返しながら、自分の生活や学習目的に合った進め方を探すことが大切です。

